東京精密半導体社での働き方や採用方針について、
キャリア社員と上司による特別対談をお届けします。
T.H
取締役
半導体社 執行役員常務
技術部門長
K.I
半導体社 執行役員
技術部門 加工・バックエンド技術部
アプリケーションセンタ センタ長
T.O
機械設計エンジニア
半導体社 技術部門 テスト技術部
東京精密に入社したきっかけ、エピソードについて教えてください。
T.O
前職では生産管理、生産技術といった、工場内の生産改善に関する部署に配属になりました。生産量をコントロールし、作業効率の改善ができた時や普段日常で使われる機器が問題なく世に出て使用されることの達成感など、やりがいを感じる業務でした。しかし、働き始めた頃から漠然と設計を行いたいという気持ちがあったのも事実で、機械設計職で、図面を引いて自らモノづくりをしたいという意志がだんだん強くなり、転職を考えるようになりました。
転職活動をしている折に、東京精密が半導体製造装置の機械設計者を募集していることを知りました。半導体業界について前々から興味はあったので、その業界について詳しく調べました。半導体業界は将来性が高く、私たちに与えている影響も大きいことからやりがいを感じることができる仕事だと思いました。複数の企業を受けた中でも、幅広くメカエンジニアとしての仕事ができ、自分が成長できるの場所は、東京精密と考えましたので、当社に入社いたしました。
採用プロセスや面接でのエピソードを教えてください。
T.O
私自身、前職での在職期間が短く、また半導体業界が未経験だったのですが、いろいろ調べていく中で、日本の半導体製造装置が世界の中で高いシェアを誇っており、先端の技術力を磨けることを知り、この業界で働きたいという思いがとても強くなりました。東京精密に関してもホームページなどから会社情報をしっかり読み解いて、面接でも半導体製造装置のエンジニアとして成長していきたいということを積極的にアピールしました。その熱意が通じて、内定いただけたのではないかと思っています。
部門長
T.Oさんは、1社目で働いていた期間が確かに短かったですが、面接ではとても論理的にわかりやすくこれまでの経験の話をしてくれました。また、当社のこともよく調べてきており、当社のメカエンジニアとして成長していきたいという強い気持ちがとても伝わってきましたし、積極的な性格で当社に入ったら活躍してくれると確信しました。
キャリア採用にあたっては、スキルが備わっているというのも重要なことですが、積極性や今後どう成長していきたいかというところも大きなポイントです。私も、前職は長くはなくキャリア転職してきておりますが、東京精密と共に成長していきたいという気持ちは今でも変わりません。
東京精密の社風について教えてください。
T.O
もともと、東京精密という社名や長い社歴から堅実な仕事をしているイメージがありました。確かにそのような一面もありますが、面接や入社後の業務を通してわかったのは、チームワークを大切にしている、周囲の先輩方や同僚もとてもフランクで相談がしやすい、新しい意見も聞いてくれる人たちが多い、様々な場面で仕事をしやすいということでした。
センタ長
東京精密は業務会社、計測社、半導体社の3つのカンパニーで構成されており、各技術部門では、製品グループごとにグループリーダがいます。グループリーダは、担当する製品の責任者としてグループ運営や業務計画をまとめています。グループリーダと社員が一つの製品に携わっている体制なので、T.Oさんが言っていたような社風を意図的に作っているわけではありませんが、アットホームで風通しの良い雰囲気で仕事ができる形になっていると思います。
部門長
弊社では、新規事業を立ち上げた際に、管理職も含めて幅広く数多くのキャリア採用をしました。現在でも、上層の社員も含めてキャリア社員は多く、新卒社員との分け隔てがないのが、当社の文化になっていると思います。
そいう点でも、新卒社員、キャリア社員区別なく、働きやすい会社だと思います。
働く中でのモチベーションを教えてください。
T.O
私は現在プローバ受注開発のメカエンジニアをしているのですが、同じ製品でもお客さまによって仕様が異なる部分があり、様々な対応が求められます。
メカエンジニアとして、多様な設計、通常より幅広い設計ができるため面白みがあると感じています。また、新規製品に携われるということもモチベーションの一つです。
自分たちが作った装置が形となって実際に使用いただき、お客さまのニーズが満たされることにモノづくりのやりがいを感じています。
部門長
T.Oさんは入社時点では、メカエンジニアの経験も浅かったので、入社してから1、2年は色々な知識を身に着けてもらうため勉強に力を入れていただきました。小さい設計の仕事から始め、その後新規装置の開発を担当してもらい、自ら成長し、見事にやり遂げてくれました。
新規装置の開発担当を決める際は、T.Oさんのメカエンジニアをやりたいという熱意を組んで決めました。
設計のチーム体制について教えてください。
部門長
新規装置開発とお客さまの仕様要求を満たすための受注開発に大きく分かれます。
各新規開発はプロジェクト化し、グループ内で複数の製品開発を並行して行っています。
チーム内で人財をローテーションさせて、なるべく新規開発の経験を積みながらスキルアップしていただきたいと考えています。
また、カスタマイズはお客さまごとに行っています。ベースの装置は生産ラインで使うため、お客さまごとに特色が出ます。特色を出すための改造や設計変更をしなければならず、特にプローバは東京精密で扱っている製品の中でも最も設計変更が多い製品です。それからプローバは、他社のテスタ装置とドッキングして使われるため、千差万別・無二の装置になります。
社員間でのコミュニケーションは多いのでしょうか?
部門長
メカエンジニア・電気エンジニア・ソフトエンジニア・アプリケーションエンジニアの4つのエンジニアチームが連携して装置を開発しているため、普段からエンジニア同士でコミュニケーションを取っています。何かトラブルや困ったことがあった際には、聞きやすい雰囲気ができているので、一緒になって解決していきます。
また、当社では内製化を推進しており、メカエンジニア、電気エンジニア共に、まずは自分たちで設計し、自社にてモノづくりをすることを基本としています。したがって、メカエンジニア、電気エンジニアは常にコミュニケーションを取って進めています。また、最終的には、ソフトエンジニアが、それを制御しますので、ここでもコミュニケーションが発生します。
またアプリケーションエンジニアもお客さまと他のエンジニアの間に立って、お客さまの意向を共有し開発しますので、常にコミュニケーションが発生します。
T.O
初期設計の段階では、意図しないことがよく起こります。それに対してアプローチをして改善を繰り返していくのですが、一人だとなかなかいいアイデアが出てこないことがあります。その際に、多くのエンジニアや他部門の社員とコミュニケーションを取ることで、違う方面からのアイデアが出てきて、非常に助けられたという経験が何度もあります。
当社は、コミュニケーションを大変しやすい環境だと思います。
働く上で、どのような教育がありますか?
部門長
教育としては、本人希望があれば電気設計やソフト設計の外部セミナーを受講できたり、職位に応じた階層別研修やビジネススキルを学ぶ共通研修があります。その他、自己啓発として通信教育やeラーニングを受講できる環境もあります。
エンジニアはクリエイティブな仕事です。先端の新しい技術知識習得や何かを生み出すというのは、必ずしも教わってできるものではないため、興味を持ち自身で学び、スキルアップしていくことが重要です。新しく入った社員には、自分で調べて考えて、案を出すことが重要だと教えています。
開発に必要な技能などを習得するのにどのくらいかかりましたか?
T.O
私はメカエンジニアとして入社しましたが、設計に必要なCADに関しては、経験はありませんでした。自らの学習や周囲からサポートを通じて、入社してから1か月ほどで習得しました。
センタ長
CADを知らずに入社された場合でも、おおよそ1~2か月で基本を学び、その後、実際に使用しながら書き方を覚えていってもらいます。
部門長
入社されたエンジニアの方には、まず当社の社内基準である「設計基準」を理解してもらいます。設計図面の管理も様々で、図面を書くよりも管理の方が難しいケースもあります。電気エンジニアでもCAD図面管理の仕方や、どのように採番していくのか。ソフトエンジニアだと、様々なお客さま向けにバージョンを作っていくため、どのようにバージョンを作り、どのようにソフト設計を制作するのかといったことを覚える必要があります。
「設計基準」の管理に従わず、仮に誤って古い図面を使用したことで不具合となるなど、基準を守らないことが不具合の要因となり得るため、必ず守ってもらう必要があります。
センタ長
「設計基準」は、一般的な文書に関する管理はもとより設計、品質や環境などに関わる東京精密としての社内標準です。それは社員全員が知っておく必要があるもので、それを理解することで必然的に管理方法が身につきます。
キャリア社員へ仕事の面で伝えたいことがあれば教えてください。
部門長
弊社は東京精密という名前から想像されて、メカエンジニアのみが活躍できる会社と思う方がいらっしゃるかもしれませんが、実はそうではありません。製品グループごとのチームがあって、そこに電気エンジニア、ソフトエンジニア、アプリケーションエンジニア、皆さんが活躍していただける場はあります。固定観念のとらわれず、各エンジニアがクリエイティブな発想をし、お客さまに喜んでいただける製品を生み出すエンジニア集団です。
各エンジニアとして、当社でチャレンジし、成長したいという方は大歓迎です。
採用に関する課題はありますか?
センタ長
事業規模も年々大きくなってきている中で、採用を通じて技術に長けた人を増やしていきたいと思っています。それを進めていく中で、当社に足りないところがあれば、ブラッシュアップしていかなければならないというのが課題と考えています。
日本全体で人財不足という時代になってきており、仕事のやりがいだけではなく、ワークライフバランスも含めた会社の制度をよくしていくことも重要と考えています。
「福利厚生」「過ごしやすさ」「生活習慣」など、応募者の方が求めていることを常に考えています。
T.O
お客さまとのお取引が増えてきて、要望も増えてきています。それに応えるためにも新しい仲間が増えて欲しいと思っています。
部門長
半導体事業は、今後益々成長していくと思っています。社会やお客さまの期待の声に応えるためには、優秀な人財を確保する必要があります。その為にもキャリア採用を積極的に行っており、即戦力になる様々なエンジニアの方に応募していただきたいと思っています。
「即戦力」ではどんな人物が望ましいですか?
センタ長
即戦力になれる人は、求められていることに対して、それを対応できることは勿論ですが、「これができれば上の人は納得しやすいのかな」などと、指示されることを先読みし、準備できる人です。
先輩と後輩という関係になったときに、先輩に一言いわれる前に何かを含ませておく、何か引き出しを一つ用意しておくと仕事はしやすいと思います。
面接時にスキル以外で見るところは何でしょうか?
センタ長
例えば、新卒採用の方がそうですが、学生時代の研究が直接仕事に結びつくことは、あまりありません。重要なのは、研究に対してどのような思いを持って取り組んだか、どのような口調で説明できるかなど、質問に対してしっかり自分の言葉で話せることが大切です。
部門長
仕事を進めるためには、自分の意見を言える積極的な人が欲しいです。
面接でわからないことやこれから就く仕事への質問ができる人でないと入社してからも厳しいのではないかと思います。また、これまでの仕事を通じて、当たり前のことを当たり前にできるかどうか、段取りができる人かというところは見ます。行き当たりばったりだとうまくいきません。
頭の中でもいいので段取りができると、当社へ入社後の仕事の際にもスムーズにできると考えています。
エンジニアがお客さまと直接コミュニケーションを取ることはありますか?
センタ長
エンジニアの中で、お客さまと直接対話する機会が多いのはアプリケーションエンジニアです。お客さまへ営業と同行訪問、あるいはアプリケーションエンジニア自身が、お客さまのニーズ詳細をくみ取り、提案を含めて行うことは多々あります。
以前のお客さまは「我々の言っていることを100%実現してくれ」という要望でしたが、最近ではそういった方は少ないです。
どちらかというと、お客さま自身が困ったときに私たちに対して「半導体製造装置メーカーとして、いろんな主要機器を取り扱っている立場で意見を聞かせてほしい」と言われるケースが増えています。
それを受け、プロセスのみならずハード変更も含めた提案をすることもあり、それらを持ち帰って、他チームのエンジニアと連携して検討するケースがあります。
ダイバーシティに関する考え方、取り組みなど具体的に教えて下さい
部門長
性別関係なく幅広く活躍できる会社です。
数年前までは、女性の社員数はそんな多くありませんでしたが、最近は、職種に限らず毎年女性の方に入っていただいており、女性の社員数も年々増えてきています。
最近では女性にキャリアを考えていただく、キャリア研修も行っています。
また、時代の変化に応じて、従業員とその家族のためにより良い制度を整えております。
男女関係なく、育休を取得していますし、長期休暇制度の利用、毎週の定時退社日など
ワークライフバランスを実現しやすい制度を活用していただいてます。
T.O
私も好きな期間に取得できる長期休暇制度を活用して、家族との時間を多く過ごすことができており、ワークライフバランスを実現できる制度は有難いです。
ご自身の今後の目標について教えてください。
T.O
エンジニアとして、設計についてのスキルや知識を増やしていきたいと思います。
また、半導体の知識だけでなく幅広く知識を着けていきたいとも思っています。
8年間働き、考え方が凝り固まってしまうことは、もったいないと感じます。さらなる改善ができるようになるために、他業界の新しい技術などに目を向けて幅を広げたいと思います。そのために、様々な機械を展示するイベントに出席し、新しい技術の話について話を伺うことで新たな知見を得るようにしています。また、Webサイトから技術についての情報収集も行っています。
最後に未来の仲間へメッセージをお願いします。
T.O
未経験であってもチャレンジしたい、成長したいという気持ちがあれば、活躍できる会社です。未経験だと不安や、事前に何か身に付けなければと考えることがあると思います。それも大事ですが、素直に受け入れて知識を吸収していくというのが一番重要だと思っています。様々な知識を共有できるような方とお会いできたらなと思います。
センタ長
何事にも興味を持ち、わからないことがあったらそのままにせず自分で調べようとする気持ちを大切にしてください。また、コミュニケーションを取ることが多い環境のため、わからないことを聞けば教えてくれる人が多くいます。業種に関係なく共有できる環境です。
チームごとに壁があるような企業ではありません。一つのプロジェクトをいろんなチームが寄り集まって成し遂げるため、チーム間の垣根が低い企業です。
部門長
当社は、これからまだまだ成長していく社会にとって大切な役割を果たしていく会社です。
いろんなアイデアを言って、それを聞いてくれるフラットな環境、自分のアイデアが製品に
活かすことのできる会社です。
当社でたくさんの技術を学んで、たくさん吸収し、そして成長し、自己実現してもらえればと思っています。
チャレンジ精神をもって、ぜひ一緒に未来を創って作っていきましょう。